セカタビ ー Buyer spirits

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ナコンシータマラートのアイカイって何? ー今最強の開運、パワースポット!!

最近タイで空前のブームとなっているアイカイ(ไอ้ไข่)って何なんでしょうか?まあ、少年の木像なんですが、このアイカイの木像はワットチェディーというお寺の敷地内に何体もあり、大抵金ぴかの箔で覆われ、カモフラの軍服を着てサングラスをし、花輪をかけられています。一体なぜこんなにいま人気なんでしょうか?ちなみに「行ってきた!レポート」はこちらから。

 

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1.アイカイのブームの背景

Covid19の環境と、Facebook等のSNSの影響の2つが大きいと思われます。

タイ人の特徴というか何か苦境に陥っても一層の努力や工夫で克服するというよりは、楽な解決方法に行きがちなんですよね。(そもそも富の偏りが世界で一番大きいといわれる国で構造的に努力は報われないという環境があります。InovationやStart Up、成り上がり的なものが生まれにくいのです。)そういう意味では庶民は頻繁にお寺に行って祈るとか、ラッキーが起こることを祈るというかはタイ人の日常として当然の行動パターンなのです。

そんなタイにおいてCovid19下で宝くじブーム(そもそもタイ人は宝くじ大好き)が起こるべくして起こっていたわけです。ニュースでも宝くじの売り子が増えているとか、値段が上がっているみたいなニュースやっていました。宝くじに当たれば助かる!当てるために何かに祈りたい!というニーズが拡大していたところに、Facebook上でAikhaiに祈るといいことがあった!、宝くじが当たった!的な書き込みがタイミングよく重なったわけです。そして芸能人なども同様の発信を行う事で瞬く間に超ブームといった状況になったようですね。

2.アイカイ 開運伝説

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1,000年以上前の話です。このお寺は荒れ果てた地に放置され誰からも見向きもされていなかったようです。アユタヤ時代でしょうか。さてここで、タイで大変有名な高僧ルアン ポー トゥアット ワット チャンハイさん(特に無茶苦入有名な高僧はタイに2人います。そして南部で特に有名なのがこの方です。)の話になります。この高僧がこの地を訪問した時、前述通りこのお寺のある辺りは本当に何にもない場所でした。アイカイは9−10歳くらいの少年僧でこのルアンポー高僧のお弟子さんだった(すでに精霊だったという説もあり)ようです。ルアンポー高僧は、この地に歴史的も宗教的も大変重要な遺産が地下に眠っていることに気付き、弟子のアイカイにこの地に残り、これらの遺物を掘って保管、守護するように命じたというものです。

彼は言いつけ通りこの地に残り、そして土地の人にも愛されたようです。特に、いなくなった牛などの動物や落とし物や忘れ物などをみつけてくれたりして感謝されていたようです。ところが不幸にもアイカイはその後、川で溺れて死んでしまい(自殺説あり)この地に居付く霊となったようです。

※高僧が本当にルアンポートゥアットワットチャンハイだったのかは諸説あり。

その後、時は隔てて1980年代、タイの軍隊がこのあたりのコミュニストの平定に来た時にこのお寺に宿泊した際に、寝ようとすると子どもが現れ、頭をこずいたり、腕や足を引っ張ったりしてずっと眠れなかったそうです。一種のポルターガイスト現象。翌朝に村人のこの話をすると、この寺にアイカイに断りなく本堂に入って寝ようとする者はそういう目に合うらしい、という話を耳にし、解決策を授かります。食事をする前にこの地に住むアイカイに祈りをする、というものですが、兵隊たちはその通り実行し、お陰で翌日以降はゆっくり眠れたそうです。

さてアイカイという名前ですが、訳すると卵小僧みたいな意味になります。流石に1,000歳以上の精霊ですから小僧ってのも失礼だろうということで、ターカイ(卵の目)と地元の人は呼ぼうとしているが全然浸透しないみたいですね。私が会った人は皆んなアイカイと呼んでましたが。 

3. 効能

①失せ物見つかります
もともと彼が生きていたころ、その能力で地元民に愛されていました。
②幸運を引き寄せます(ギャンブルに勝つ、宝くじが当たるらしい、商売繁盛) 
彼もギャンブル好きだったようです。

4. お礼

お祈りする際に、「願いを叶えてくれたら何々をお礼にお供えします」と願うのはタイのあるあるなんですが、こちらのアイカイ像には、闘鶏、軍隊の衣装(カモフラージュ柄)、おもちゃのパチンコ等(アベンジャーズ系ミニチュア多い)をお礼にお供えする。あとこれは精霊向け共通ですが赤いジュース。最近は願いを叶えて貰うためにたくさんの花火を鳴らしまくる(音が大きければ大きいほど願いが通じやすいらしい)人も多いようです。

お礼といえばプラカノンのワット・マハープット(女性の幽霊メーナークを崇拝)はドレスだったり、チュチュンサオ県のワット・ソートーンは(かの有名な高僧ルアン・ポー・ソートーンを崇拝するお寺)ゆでたまごだったりを個性があって興味深いですね。

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 4.ナコンシータマラート県への影響

Covid19でタイ中の観光地が悲鳴をあげる中、完全に1人勝ちの様相です。毎月300,000人以上(最近は500,000人以上らしい)の集客があり、タイ各地からナコンへの国内便は一日14便から30便に増え、ナコンのホテル稼働率が90%以上だとか。ただ、県全体への経済効果があるとまでは言えないらしく、もっともっと県内の観光資源開拓、発信を強める必要があると考えているようですね。ナコンの観光プランはこちらを参考に! 

 タイのパワースポット アイカイ行ってきた! - セカタビ ー Buyers spirits

 5.オリジナルの場所は違う場所?Wat Se Si Mum

後で知ったのですが、Ai KhaiがもともとあったのはWat Chediの北、車で20分くらいのところにあるWat Se Si Mumというところらしいです。GoogleMapの写真で見ても確かにAikhai像がありますね。訪問者少ないけど!

6.高僧ルアン• プー•トゥアット• ワットチャーンハイ 

イカイの信頼性を高めているのにこちらの高僧の裏付けも結構大事なんだろうと思います。タイではブッダが勿論一番最高位に位置するわけですが、ブッダ以下の順列で高僧を奉る、インドや中国系の神様を奉る、精霊を奉る、木の神様と奉るなど本当に色んな形で祈る文化があるように思います。そしてもちろんこれらもろもろMIXは当たり前ですね。本当に自由な仏教だと思います。

 そんな中でもこちらの高僧(1,582年~1,682年)はとてもとても有名です。多分1番か2番くらいに有名なのでタイで知らない人は当然いません。ブッタに近いレベルまで行った僧な訳ですから。(知らんけど)海水を真水に変えたという伝説を持っています。彼を奉ったお寺はタイ全土にいくつかあるのですが下記にとても有名でバンコク在住の方々も訪問しやすいお寺を紹介したいと思います。

 日本人もバンコクから一泊旅行で行く場所、人気ランキングBest3位に入るホアヒンから車で20-30分くらい内陸に向かったところにあるワットフアイモンコンです。周りには何にもありません。どでかーいルワンプートゥワットの銅像がでーーんっと野ざらしでたたずんでいらっしゃいます。左右に象が2頭いて、その下をぐるぐる回ると良いことがあると言われているそうです。

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銅像の奥を下ったところに池があって魚やうなぎの放流(タンブン)ができます。

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日本にも鑑真、空海最澄法然親鸞とか絶対知ってる、聞いたことあるど歴史上重要な僧侶様っていますよね。タイでも勿論そういう高名な僧がいるのは当然でしょう。というか日本以上に当然なんでしょうね。他の高僧についても、また他でも紹介していきたいと思います。

バンコク発ナコンシータマラートのフライトを見てみる

下記にナコンシータマラートのオプショナルツアーを用意しているKlookのリンクも貼っておきますのでご興味あれば参照ください。

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