セカタビ ー Buyer spirits

世界中を旅した通販バイヤーがバイヤー目線(でないこともないことも度々?)で食、旅、ライフスタイルを語ります。

アカデミー賞受賞作品「戦場にかける橋」のカンチャンブリーに行ってみた

カンチャナブリ―はバンコクからの日帰り観光の人気の場所ですね。日本人のみならずタイ人やファラン(欧米人)にも大変人気です。今日はカンチャナブリの観光名所であるクウェイ川のかかる日緬鉄道の橋について書きたいと思います。

1)人気の背景、映画「戦場にかける橋」

こちらの観光コース、日本軍が作った泰緬鉄道ですから日本人に人気かと思っていたんですがそうじゃないんですね。それもそのはず、なんたって泰緬鉄道建設をテーマにした映画「戦場にかける橋 ”The Bridge on the river Kwai"」は1958年アカデミー賞の作品賞、監督賞、主演男優賞などの主要部門独占。作曲賞も受賞しています!!すごい大ヒットです。劇中の曲「サル、ゴリラ、チンパンジー~(クワイ川のマーチ)」は日本にも大変馴染みのある曲ですよねぇ。

ちなみに映画製作は米・英合作となっています。日本人としては日本人初の国際派俳優、早川雪洲が出演しています。すでにこのころは世界中で大成功を収めたあとの晩年期入っていることろかと思います。同映画では収容所キャンプの監督官である大佐の役として主役級の役回りでした。残念ながらアカデミー賞助演男優賞はならずノミネートまでとなりましたが、さすがの貫禄と存在感です。 

2)史上最悪の作戦「インパール作戦

この映画は日本軍がシンガポールで英軍に勝利した後、マレー半島を北上、ミャンマーを攻め込み、英国軍の本拠地であるインドを攻略しようとしたインパール作戦が背景です。この作戦は日本軍16万人以上がほとんど全滅したことから『史上最悪の作戦』と言われているそうです。とんでもない数です。(英霊に合掌)

日本軍にとってはミャンマーの山岳地帯を陸路で攻める訳なので、その食料や物資の補給線確保は至難の業。その為にヤンゴンバンコクを鉄道で繋ごうとしたんですね。英軍はシンガポールで負けたとはいえ制空権を握っており、日本軍にとってこの補給線は生命線でした。山岳地帯、更にそこにはクウェイ川があって橋の建築にも大変苦労した訳です。ところが日本軍はこの路線を連合軍の予想を上回る短期間で開通させてしまったんですね、一方で建設は捕虜が行ったわけで過酷な重労働使役など問題も多く、この映画のテーマになった訳です。原著の作家はフランス人のピエール・ブール(「猿の惑星」の作家)です。当時は仏軍としてインドシナで戦争に参加しています。

結局、イギリス軍はこの橋の爆破に成功します。結果、ミャンマーで連合軍と戦っていた日本軍はジャングルの劣悪な環境下で補給路を断たれ、無残な敗北を喫することになります。

私はこの映画見たことなかったんで、Amazonプライムで見てみました。プライムのプランには含まれていなかったので250円のレンタル料を払って視聴させていただきましたが日本人の大佐とイギリス人捕虜の不思議な関係、橋の爆破の際の緊迫感など、今見ても大変見ごたえのある作品だと思います。

3)クワイ橋の爆破シーン

 戦争のためとはいえ、自国のために自分が作った橋を爆破し、橋の爆破と共に沢山の命を奪うことになるシーン、なんとも後味の悪いシーンなのですがこれが戦争です。日本人である我々は、是非行くべきところでしょう。

f:id:zumep123:20210228182343j:plain

f:id:zumep123:20210228182352j:plain

f:id:zumep123:20210228182357j:plain

f:id:zumep123:20210228182441j:plain

4)泰緬鉄道の今

今もこの路線(ナムトック線、タイ語で滝です)は走っていますがもっぱら観光用のようです。フアランポン/トンブリーからカンチャナブリ―を経由して終点はサイヨーク(国立公園、滝が有名)を繋いでいます。土日のみ一日に数本しか走っていません。私は行きはフアランポンから、帰りはトンブリー着でした。

途中にナコンパトム駅に停車し、大変有名な仏塔(プラ・パトム・チェディ)にも立ち寄れます。電車が確か30分くらい?停車してくれます。(朝の出発が早いので、停車中にここで朝食を取りました。屋台が沢山出ています。)次にカンチャナブリのリバークワイ駅でも停車、橋の散策も可能です。電車停車中は、他の電車が来るわけでもないので安心ですよ。

f:id:zumep123:20210228183434j:plain

f:id:zumep123:20210228183450j:plain

電車の中から見えるリバークワイ

f:id:zumep123:20210228183618j:plain

f:id:zumep123:20210228183702j:plain

岸壁スレスレを行きます。みんな車中から写真撮影!

またカンチャナブリ―といえばタイのジュエリーアクセサリー生産のメッカです。駅の通りを挟んで市場も隣接されてますからジュエリーアクセサリーの購入も可能です。その後は留まることなく終点のナムトックサイヨーク駅まで向かい、ここで2時間くらい留まって観光、再び折返しの電車に乗って帰るイメージです。私はこの折返しの際に、途中下車してカンチャナブリ―に一泊致しました。(カンチャナブリ―からトンブリーまでの翌日の切符は買いなおしが必要になりましたが、折角なんで...)

4)終点のナムトックサイヨーク

タイ人は滝が大好きです。山に行けば、滝に行って水遊びって感じが定番のようですね。

f:id:zumep123:20210228182902j:plain

f:id:zumep123:20210228182916j:plain
滝の規模は決して大きくありません。時間があればエラワンの滝という大きく有名な滝があるようですが、私がついた駅の山を越えた反対側のようでして今回は訪問叶わず。 

5)カンチャナブリ―、クワイ橋の今

折角の橋の写真...あんまり撮ってませんでした。こちらの写真は線路を挟んでレストランがあって、そこからの写真です。手前側と奥側で橋のデザインが違います。確か手前の方が爆破されて作り直した新しいもので、奥側の丸くアーチ状になったものが日本軍が作ったままの橋のデザインだったかと。

f:id:zumep123:20210228183904j:plain

 こちらは線路の上で撮影した写真です。(ちょうど人が写っていませんが沢山います)

f:id:zumep123:20210228194741j:plain

奥がアーチ型になっているの分かりますかね?

駅から線路を渡ったところに夕方ごろからマーケットやっています。私は舟でわたしました。川に浮かぶフローティングレストランでシーフード頂きました。(美味しい!)

翌日帰りの舟の船頭さんが観光(800バーツ)してくれて川下りしました。川の上には大きな屋形船(っていうか超巨大ないかだ船)が沢山あって、数十人で貸し切って爆音ダンスパーティーやっている感じでした。(いかにもタイらしい!)

f:id:zumep123:20210228194751j:plain

奥がアーチ型になっているの分かりますかね?

f:id:zumep123:20210228184009j:plain

鉄道建設に携わり、この地で命を落とした連合軍墓地。

連合軍の墓地はとてもきれいに手入れされていました。戦争博物館は2か所にあります。 私は駅から遠いほうに行ったのですが、規模が小さくてビックリしました。(ちょっと残念な感じ)

今度機会があれば川に浮かぶホテルとかにも行って見たいかなぁ。 

 

プライバシーポリシー お問い合わせ